精密機械の製造に不可欠な「水」

「純水」が果たす役割とは?

純水と超純水

先ほどは精密機械を製造するうえで、とても純度の高いきれいな水が必要不可欠であることをお話ししました。では、そうした水はいったいどのようなものなのでしょうか?ここでは「純水」と「超純水」という2つの種類の水の違いについて説明したいと思います。

純水とは私たちが飲料として雑味なく飲めるような、純度の高い水のことを指します。純水はソフトドリンクの原料や薬品の希釈水に使われるとともに、精密機械類の洗浄にも欠かすことのできないものです。

その純水をさらに純化させたものが超純水で、これは半導体を用いたデバイスや液晶ディスプレイの部品など、より一層の繊細な扱いが求められる精密機械の洗浄に使われます。超純水は他にも、医薬品の製造などにも使用されたりしています。

純水や超純水はどのようにつくられるか

では、このような純水・超純水はどのようにつくられるのでしょうか?

原料となる工業用水や自然水のなかには、目には見えなくても大量の不純物が溶け込んでいます。水には良溶媒と呼ばれる、さまざまなものを容易に溶かす性質があるため、これがアダとなってさまざまな不純物が溶け込みやすいからです。

純水は、このように多量の不純物を含んだ水を、活性炭やイオン交換樹脂、逆浸透膜などといったろ過技術を用いた純水製造装置に通すことでつくり出すことができます。またその純水を原材料として、さらに高密度なろ過を徹底して行うことで、超純水はつくり出すことができます。

純水をつくる純水製造装置は、自然科学の実験などでも使われるため比較的広く流通しています。一方で超純水に関しては、大規模なプラントによって大量に製造され用いられることが多いため、大規模な投資が可能な企業などによって製造されることがほとんどです。


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